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セミナー情報

  • 2016.10.10 セミナー情報

    実施報告:日本政策金融公庫「災害対策セミナー&ワークショップ」

    10/6に、日本政策金融公庫本店にて、小規模事業者向けの災害対策セミナーを行いました。

    第1部は、南三陸ホテル観洋のおかみ、阿部憲子氏より、東日本大震災での被災経験、復興への取り組みについてお話しいただきました。災害の実装というものを、隠すところなくお話しいただき、出席された方々の心に深く残るようなメッセージでした。

    第2部では私から、「小規模事業者が取り組む身の丈災害対策」として、45分の講義と1時間のワークショップを行いました。通常このような災害対策セミナー、BCPセミナーは、2時間程度の講義が一般的かと思います。最初からBCPを作ることを目的とした方々相手ならそれで良いのですが、本日参加している方々の9割は小規模事業者の飲食業の方々です。公庫の職員の方も、BCPを前面に持ってくると難しく感じられるのではないか、と心配されていました。

    そこで、講義ではBCPの中身には触れずに、まず南関東を取り巻く災害リスクについて概観した後、事業が継続できなくなるはどういうことかをお話ししました。一言で言うなら、事業に必要な経営資源を喪失するということです。次に、災害に直面した時の緊急対応、事業の復旧について具体的な行動内容をお話ししました。はからずもここは、阿部さんのお話しをなぞっていくことになりました。そして、この災害対応(緊急対応〜業務の復旧)と、それならばあらかじめ備えておこう(事前対策)ということを、あらかじめ考えて書き出したものがBCP(事業継続計画)であるとお話ししました。

    こうなるとBCPは難しいものではなく、いざというときに必要なものや情報、そのために日頃取り組むことを書き出したノートということになります。

    災害に直面したらどうなるのか、何をしなければならないのかを知り行動に移す一番の方法は、自分の頭で一生懸命考えてみることです。そこで最後の1時間は、緊急時意思決定のワークショップを行いました。参加者が5〜6人で1グループとなり、地震発生の30分後の緊急対応と、翌日からの業務復旧について、架空の洋食店の店員の立場で、付箋会議でディカッションしていただきました。

    初対面どうしでグループを作るので、はたして話がはずむのか心配もありましたが、公庫の職員の方が各グループに付いてファシリテーションを行っていただいたことと、さすが飲食店の方々で初対面でもどんどん話し合いが行われていき、会場が非常に活気にあふれた熱い空間になりました。

    今年の2月にもトラック運送業向けに全国3カ所で、講義+ワークショップを行いましたが、ただ講義を聞いているよりは、自分の頭で考え他人とディカッションすることの重要性を再確認したセミナー&ワークショップでした。BCPを作ることが目的なのではなく、災害に対応することが目的なのですから。

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