中小企業のBCP

知的資産経営で強みを活かして順調に経営を行なっている企業にも、そうでない企業にも関係なく災害はやってきます。それまで順調にいっていた事業活動を突然にシャットダウンさせます。このシャットダウンした事業活動を再起動するための計画書がBCP（事業継続計画）です。

建物・設備・備品、人材、情報などの経営資源を喪失し、電気・ガス・水道などのエネルギー供給が停止し、交通や通信などの社会インフラが利用できなくなり、取引先の商品供給やサービスが受けられなくなる。これが災害です。 そしてこのようななかで、緊急的な対応、その後優先的に再開すべき事業の復旧を行なっていく計画。これがBCPです。 緊急的対応や事業復旧を適切に行なえないと、財務面、顧客の信用・風評などから企業の存続が危ぶまれることとなります。

一方で企業が自らの事業を継続することは社会的責任とも言えます。事業が止まると顧客やその先にある社会が困ります。生計を立てている従業員も困ります。今やBCPは企業規模に関係なく事業者の責任として取組むべき経営課題です。でも中小企業が大企業のまねをした精緻で大がかりなBCPを作るのは現実的ではありません。自分の会社の規模や特性を考え、身の丈に合ったBCPを作りましょう。