中小企業のBCP
5分でわかる中小企業のBCP
BCPとは何でしょうBCPとはBusiness Continuity Planningの略で事業継続計画のことです。中小企業庁ではBCPを次のように定義しています。
企業等が緊急事態(自然災害、大火災、感染症…)に遭遇した場合において、
事業資産の損害を最小限にとどめつつ、
中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするため、
平時に行うべき活動や、当該緊急非常時における事業継続のための方法・手段などをあらかじめ取り決め、それを文書化したもの。
つまり簡単に言えばBCPとは緊急事態において中核となる事業を再開するための計画ということになります。
BCPの目指すところは一言で言えば緊急事態で大幅に低下あるいはゼロとなった中核業務の操業度を戻すことです。発災後一定の期間内に操業を戻さないと、資金繰りに問題が出たり顧客が離れていくからです。BCPがないと、事業の復旧が大幅に遅れたり、最悪のケースは復旧できず廃業せざるをえなくなります。BCPは企業が生き残るための計画書なのです。
かってはBCPは大企業や外資系企業が作るコストがかかるものという認識が一般的でした。しかし現在は企業の規模に関係なく必要なものであるとされています。
そもそもBCPとは財務戦略の問題です。操業度が1/5になったら収入が1/5になります。この状態が続いていったらどうなるのかということです。また、企業には事業を継続する社会的責任があるとも言えます。
例えばトラック運送業は災害のときこそいちはやく物資を運ぶことが求められるのです。
さらに、大企業との取引においてはBCPの有無が評価に繋がる場合もあります。
しかし、中小企業が大企業と同じように緻密で大がかりなBCPを目指すことは現実的ではありません。中小企業は自分の身の丈に合った無理の無いBCPを作りましょう
BCPで決めておくことは、大きくは次の通りです。
①BCP発動時の体制(平時とは異なるため)
②優先して復旧すべき中核事業の定義
③緊急対応、中核事業の復旧活動に必要な活動と情報
④平常時の訓練・備蓄品計画
⑤緊急時の資金調達計画
緊急時に必要と思われる情報をノートに記しておくだけでも立派なBCPと言えますが、各種中小企業支援機関がBCPのガイドブックやテンプレート(ひな形)を出していますので、それを利用すると体系だったBCPを作ることができます。
中小企業庁 BCP策定運用指針(入門・基本・中級・上級各コース有り)
東京商工会議所 BCP策定ガイド
業界団体が出しているテンプレート(建設業、トラック運送業など)
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