知的資産経営
5分でわかる知的資産経営
モノ以外の強み、知的資産 知的資産とは「知的な資産」つまりモノ以外の企業が持つ資産・強みのことです。
例えば、
①熟練工の職人のAさんがいる。
②提案書を書かせたら天下一品のBさんがいる。
③◯◯◯◯資格者がいる。
④安全対策マニュアルがあり作業員全員が遵守している。
⑤顧客データベースがあり常に最新情報に更新される仕組みがある。
⑥◯◯◯◯資格取得を支援する社内制度がある。
⑦創業以来C社と各階層での信頼関係がある。
⑧社長の業界内の人脈がある。
⑨協力会社と信頼関係を維持強化する仕組みがある。
(例:定期的な会議体)
これらは全て目には見えないけど企業として持っている資産です。
①~③は個人に依存している資産です。これを「人的資産」といいます。人的資産はその人が会社から離れてしまったら消失する資産です。
④~⑥は企業に根付いている資産です。これを「構造資産」といいます。③と⑥の違いがわかりますか?
⑦~⑨は企業と外部との関係における資産です。これを「関係資産」といいます。
企業はその基本的価値観である企業理念のもと、経営資源(ヒトモノカネの資源+知的資産)を活用して価値を生み出し提供します。その価値がステークホルダー(企業を取り巻く関係者)に認められてfeedbackを得てまた事業を継続することができるのです。
この価値創造のメカニズムがあなたの会社の知的資産経営です。
知的資産とは会社の強みのことですから、経営者の方は頭の中ではきっとわかっているのだと思います。しかし頭の中にあるだけでは従業員やお客様には見えません。また従業員は社長が考えてもいなかった強みを認識しているかもしれません。 経営者や従業員が認識している知的資産を棚卸しして共有する方法の一つにSWOT分析(スウォット分析)という手法があります。マーケティング戦略や経営戦略の策定においてよく使われる手法です。SWOTとは、会社の持つ強みStrength・弱みWeakness、会社を取り巻く外部環境の機会Opportunities・脅威Threatsの頭文字で、SWOT分析は、強み・弱み・機会・脅威を出して戦略の方向性を考えるフレームワークです。 この「強み」のなかに知的資産が出てきます。これをたくさん出して分類整理すれば知的資産の棚卸しができます。
あなたの会社の外部環境の認識、企業理念、知的資産、それらが生み出す価値、今後の経営方針を読み物としてまとめたものが「知的資産経営報告書」です。これで知的資産経営が見える化され、ステークホルダーに伝えることができるようになります。
会社が発行する報告書というと、決算書(会計報告)があります。決算書は過去の事業成績を金額で報告するものですが、知的資産経営報告書は企業の潜在的なチカラと今後の可能性を伝えるものということができます。
百聞は一見にしかずで、学校給食用水産加工販売会社の知的資産経営報告書をながめてみてください。
知的資産経営報告書によって、あなたの会社の魅力や方向性をステークホルダーが理解します。
また経営戦略やマーケティング戦略、人材戦略などの起点が定まり、取るべき戦略が見えてくるでしょう。
お客様は : | 商品・サービスの背景にある会社の魅力を認識します。 |
従業員は : | 自社の魅力を再認識し、会社がまえよりも少し好きになります。 |
求職者は : | この会社で働いてみたいと思うようになります。 |
協力会社は: | 会社の方針や価値観を理解します。 |
金融機関は: | 決算書ではわからなかった会社の魅力や将来性を理解します。 |
経営者は : | 経営計画の起点ができます。知的資産を活かす経営=当社ならではの経営を行います。 |
後継者は : | 承継すべき理念や強みを認識します。 |
5分でわかりましたか?