サービス
ビジネスモデルの見える化
誰に何をどうやって提供するのか、どうしてお客様は喜ぶのか、当社はどうやって利益を得るのか、これらの因果関係、メカニズムがビジネスモデルです。ビジネスモデルは事業戦略の大前提です。社長の頭の中になんとなくあっていつもまくしたてて説明するのではなく、見える化して関係者で共有することが大切です。図解と論理の2つの方法で見える化しましょう。
ピクト図解 ー ビジネス全体を俯瞰する
ピクト図解とは、元リクルートで現エクスアールコンサルティング(株)代表取締役の板橋悟氏が考案したビジネスモデルを俯瞰するメソッドです。フローチャートの1種ですが、ルールは非常にシンプルで、ビジネスモデルを図解で俯瞰する(見渡す)のに最適ですし、誰でも作ることができます。
ピクト図解で扱う情報は3W1H、すなわち次の4つだけです。
- 誰が/売り手:Who
- 誰に/顧客:Whom
- 何を/商品・サービス:What
- いくらで/価格:How much
例としてある中小企業の住宅リフォーム会社のピクト図を描くとこうなります。施主(顧客)に対して、一人親方(個人事業者の大工さん)を外注先として、建材会社から材料を仕入れて、リフォームサービスを提供しています。数年後にはメンテナンスサービスも行ないます。
9セルフレームワーク ー 成立するモデルである事を論理的に確認する
9セルフレームワーク(以下「9セル」)は、兵庫県立大学教授で経営学博士の川上昌直氏が考案した、ビジネスモデルを論理的に見える化するフレームワークです。これも非常にシンプルなもので3×3の9個のマスにある質問に答えていくだけです。
横軸はビジネスのコンセプトの軸です。コンセプトとは誰に・何を・どのようにのことです。縦軸はビジネスを構成する要素の軸です。ビジネスの大前提である顧客に価値を提供すること、そして当社がどうやって儲けるのか、それをどうやって実現するのかの軸です。そしてこれらをストーリーとして整合させます。
顧客価値
- 1. お客様はどんな用事(課題)を持っているのか(商品ニーズではなく「用事」です)
- 2. 当社はそれに対し何を提供するのか
- 3. お客様からみて他の解決策と何が違うのか
利益
- 4. 当社は誰から利益を得るのか(1.の「お客様」と同じとは限りません)
- 5. 当社は何で利益を得るのか
- 6. 儲けの時間軸はどうか(最初にしっかり儲けるか、徐々に儲けるかなど)
プロセス
- 7. ビジネスを実行する手順はどうか
- 8. 当社の強みを活かす部分はどこか(自社でやる部分)
- 9 他社の協力を得る部分はどこか(調達先、外注先、販売代理店など)
この9セルを埋めたら、ビジネスモデルを論理的に評価できるようになります。つまりビジネスとして成立しそうか、無理のある部分はどこかが見えてきます。まずご自分の今のビジネスで埋めてみてください。