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知的資産経営
3 知的資産を活かす
■事業承継と知的資産
ヒト・モノ・カネ・知的資産を承継する
事業承継は企業が事業を継続していく上での何十年かに一度の「越えるべき山」です。それは現経営者から後継者への事業のバトンタッチです。
事業承継というと預金や株式、事業用資産などの相続問題ととらえがちですが、それは承継するものの一部にすぎません。事業承継において引き継ぐべきものは、ヒト、モノ、カネ、そして知的資産です。
ヒトの承継
後継者を決めることです。最近は親族内や従業員の承継が減っており、外部招聘やM&Aが増えています。
モノ・カネの承継
資産を承継することです。自社株式や事業用資産などを後継者に引継ぎ経営権を渡します。現経営者に子供が複数いる場合は、後継者でない子供の相続がもめることのないよう配慮が必要です。(遺留分を侵害しないなど)
知的資産の承継
経営そのものを承継することです。すなわち企業の価値観の源である経営理念と、現経営者が事業を継続・発展させてきたドライバー(推進力)としての知的資産を承継することです。特に中小企業で次のような場合には、これまでの知的資産を見える化することが必要です。
- 社長が全てを取り仕切っている。
- 後継者が事業のことをよくわからない。
- 後継者が業界のことをよくわからない。
- 権限委譲が進んでいない。
- 代が変わったので経営手法を新しくした。
事業承継のプロセスに知的資産経営の見える化を組込む
事業承継のプロセスは5年から10年かかります。最初にやることは会社資産・個人資産の棚卸しですが、そこで知的資産の棚卸しと見える化を行ないましょう。これによって事業承継計画書の基本部分を整理し共有することができます。メンバーは、現経営者・役員と後継(予定)者・幹部候補者のチームで行なうと良いでしょう。外部招聘やM&Aの場合には現経営者・役員で行ないます。